最近自分がお店にいったとき、どんなおもてなしで迎えていただけるか、とても気になります。
2013年の流行語のひとつに「お・も・て・な・し」がありましたよね。(もうちょっと古い感じもしますが)

この言葉は日本人が元来大切にしてきた、一期一会の精神を体現するすばらしい言葉です。

最近理学療法以外にも、ビジネスの勉強をしていて、自分が行ったお店の「おもてなし」がどのようなものかすごく気になるようになりました。



先に断っておきますが、訪問したお店に「お客として当然の接待を受けたい」という希望を話しているのではありません。

良い接待でも悪い接待でも、その接待から見えてくる店の事情を見たいだけです。



たとえば、以前伺った家の近所の中華料理店には、手を洗う洗面所がありませんでした。しかもその中華料理店は伺う数ヶ月目にオープンしたお店です。

ごはんを食べる前には手洗いとうがいをする習慣がある人にとっては、「どうするの?」ってなるだろうなぁと。


店員に「手を洗いたいのですが」と尋ねると、トイレを流したときにタンクの上に出てくる水で洗ってくださいと言われました。

手を洗うために、毎回水を流さないといけない・・・。なんか清潔とはほど遠い印象でした。


このお店のクリンリネスに対する意識の現れでしょうか。「もう二度と行くことはないな」と思っていたら、ほどなくして閉店しました。




トイレってお店の顔というか、清潔感があるのかどうか判定する良い指標になると思っていますので、いつもお店にいくと必ずトイレを借りるようにしています。


以前、患者さんとお話しているときに、北新地の有名な料亭のお話を聞かせていただきました。

そこは大阪でも指折りの料亭で、財界人が多く出入りし、接待でもよく使われるとのこと。


そこである日大手鉄鋼会社の社長を含む財界人の集まりがありました。

そこに幹事が乾杯用のビールをまず注文したところ、なぜか缶ビールが運ばれてきました。


幹事は「あれ?料亭って缶ビールを出すんだ」と不思議に思っていましたが、まあお酒の席であれこれ聞くのもなんだし、深く聞くことはしなかったそうです。



次回その料亭に伺った幹事が乾杯用のビールを注文したところ、今度は瓶ビールが運ばれてきました。

さすがに不思議に思って女将に尋ねたところ、こんな答えが帰ってきたそうです。


「あのときの宴席には○○製鋼の社長がおられました。○○製鋼といえば、△△ビールのアルミ缶の製造も手がけておられます。その会社の社長さんがいらっしゃるのに、瓶ビールなんて出せません」


あとから調べるとそのとき出された△△ビールの缶は、○○製鋼で作られていたものだったそうです。

そこまで考えていてれたことを、○○製鋼の社長が気づいているのかはわかりませんが、有名な料亭で自社の製品を出されて嫌な気分になる社長はいないでしょう。


見せない気配りにこそ、本当のおもてなしの精神が宿っていますね。


理学療法士や作業療法士の仕事でも同じことが言えると最近思っています。


プラットフォームに上がるときに、靴をちらかしたままに上がる人と、そろえている人の印象ならどうでしょうか。


訪問リハビリで靴を履いて帰るときに、見送ってくれる家人にお尻を向けて靴を履く人と、向きを変えて履く人ならどうでしょうか。


ちょっとした気配りで、人の印象はかなり変わってきます。

そうした気配りの積み重ねで、ラポートの構築もスムーズにいくでしょうし、それができれば治療はきっとうまく進みます。


知識や技術はもちろん大事ですが、それ以前の人間力はもっと必要です。
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