脳梗塞の最新治療と課題

最近よく耳にする脳梗塞の治療について
今日は考えてみたいと思います。
脳梗塞の新しい治療が始まっています、と書くと
最近始まった感じがしますが、実は全国の病院では
すでにいろいろな治療法がなされています。


その前に脳梗塞についての簡単なおさらいを。


脳卒中には大きく分けると、脳出血と脳梗塞があります。

脳出血は字の通り、脳の血管が出血することです。
一方、脳梗塞の「梗塞」は「塞」の字から想像できるかも
しれませんが、脳の血管を何かが塞いでしまうことにより、
脳への血流が遮断されます。

脳卒中のうち、脳梗塞が8割を占めると言われていて、
年間に約20万人が発症します。脳梗塞により亡くなる方も、
年間7万人と言われています。


脳梗塞の治療としては、2005年からtPAという血栓を
溶かす薬が用いられています。

ただしこのtPAを使うには、多くのチェック項目を
クリアする必要があり、なかなか使用するに至らない
ケースも多いです。いい治療法なんですけどね。


そのチェック項目の中でも、発症してからの時間が
大きなネックになっていました。

以前は発症してから3時間以内の方に使うことになっていました。

これではタイムアウトのなって、使いたいけど使えない患者さんが多く、
今年の8月末から4時間半以内と変更になりました。
これだけで2~3割使用できる患者さんが増えるそうです。


しかしtPAも万能ではなく、大きな血管につまった血栓を
溶かすのが難しいことがあります。

そこで2年前から登場したのが、血管内にカテーテルを
入れて血栓を取り除く治療です。


この治療には血栓を砕きながら絡め取ったり、
吸い取ったりする治療があります。


これらの治療があれば何となく安心そうですが、
1つ大きな問題点があります。

tPAや血管内治療ができる病院が全国的に少ないということです。


私が住んでいる地域には大病院が1つしかなく、
その病院が満床や手一杯で断れると、
おそらく4時間半の壁に遮られてしまいそうです。

また記憶に新しい2006年に起きた奈良県大淀町の
妊婦さんが病院がたらい回しにされた事件では、
救急車に乗っているだけで約4時間が経過していました。

大淀町は奈良県でも中心地からは離れています。


まだまだ全国的にカバーできているわけではないので
地方に住んでいる方にはちょっと心配ですが、
全国的に普及することを願いましょう。
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